Zereshk ゼレシュク - 2015.11.07 Sat

Zereshk ゼレシュク
学名 Berberis vulgaris
英名 Barberry, European barberry, Berberry
和名 メギ
科名 メギ科
落葉性低木で4mくらいの高さまで育ちます。葉は細長い形状で、綺麗な黄色の花を咲かせます。枝には3㎜〜8㎜の長さの鋭いトゲがあります。枝には非常に鮮やかな赤い実がなります。実はかなりの酸味があります。
枝や根はお茶や煎じ薬として、実はジュース、お茶、お菓子、料理に使われてきました。また、枝や根は黄色の染料としても使われています。明るい辛子色に染まります。お料理や食べ物としてはイラン、ロシアで親しまれています。イランの有名なピラフ ゼレシュク ポロ(zereshk rice with chiken )はふんだんゼレシュクの赤い実がちりばめられています。ロシアではゼレシュクのキャンディーが有名です。
ゼレシュクの実は抗酸化作用が非常に高く、ビタミンcを豊富に含み、クエン酸も含みます。アルカロイドを含むので、お子様、妊産婦の方が口にする場合は医師に相談が必要です。
私はゼレシュクの実を蜂蜜漬けにして食べています。かなり酸っぱいですが蜂蜜漬けにすると酸っぱさがマイルドになり食べやすくなります。ハーブティーやお茶を飲む時のお茶うけとしても楽しめます。クエン酸を多く含むので、疲れた時に活躍します。パンやケーキに入れても美味しいです。
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デーツ ナツメヤシ - 2015.06.10 Wed


Ajwah、Balah など
学名 Phoenix dactylifera L
英名 Date palm デーツ パーム
和名 ナツメヤシ
科名 ヤシ科
ナツメヤシは非常に古くから栽培され、メソポタミア、古代エジプトでは紀元前6000年以上前から栽培されていたのではないかと考えられています。東アラビアには紀元前6000年頃のデーツ栽培の痕跡が発見されていますし、現在のパキスタン西部のメヘルガル遺跡でもデーツ栽培の痕跡が発見されています。
デーツの歴史は非常に古いので原種を特定することはできないようなのですが、現在のイラクの土地あたりがナツメヤシの原産地だったのではないかと考えられています。
デーツには様々な品種があり、現在では世界各地で帰化植物として育っています。フィジー、ニューカレドニア、アメリカ合衆国、北メキシコ、エルサルバドル、オーストラリア、スペイン、イタリア、北アフリカ、カナリア諸島、マディラ諸島、カーボベルデ、アフリカ、モーリシャス、レユニオン島、アフガニスタン、パキスタン、バングラデシュ、インド、イスラエル、イラン、中国など広範囲にわたります。果実が世界中の人々によって親しまれいていますが、現在の主な生産地は、エジプト、イラン、サウジアラビアです。
イスラエルの古代マサダ要塞都市にて発見された2000年前のデーツの種が、長い長い年月を経て、発芽し、すくすくと育っているそうです。
ナツメヤシは雌雄異株で、樹高は15m〜25mほどです。葉は小葉が綺麗に並んだ羽根状になっており、その長さは3mにもなります。葉柄には棘があり、幅2cm、長さ30cmほどの小葉が150枚ほどついています。
ナツメヤシの果実は熟度に応じてそれぞれの名称を持ちます。
・緑色のもの kimri (未熟のもの)
・赤みがかった黄色のもの khalal (カリカリしたもの)
・熟したもの rutab (成熟して柔らかいもの)
・完熟したもの tamr (天日で完成させて熟成したもの)
また、かなりの数の品種があり、400種を超えるといわれています。
ナツメヤシはイスラム諸国にとって非常に重要な作物です。イスラムの聖典コーランにも幾度となくナツメヤシのことが出てきますし、「神の与えた果実」として記されています。果実は、断食期間ラマダン後のはじめに口にする食べ物としても、人々から親しまれています。果実の栄養価の高さから、果実を食べると元気な子供が生まれるといわれており、中近東の妊婦の女性たちは、妊娠中に必ずナツメヤシの果実を口にします。
果実には多くの栄養素が含まれているので、美容食としても注目されています。
果実に含まれる栄養成分
・マグネシウム
・鉄分
・亜鉛
・カロチン
・カルシウム
・ビタミンK
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ビタミンB3
・食物繊維
Summāq スーマック - 2014.09.01 Mon


Summāq スーマック
学名 Rhus coriaria
英名 Sumac
科名 ウルシ科
北アフリカ、北米で自生するハーブです。1メートルから10メートルまでの低木で、ウルシ科の植物です。非常に鮮やかな赤い実をつけます。中東地域では古くから果実がスパイスとして、薬草として使われてきました。また、樹皮や葉は、染料として、モロッコでは皮革製品の製造に使われてきました。
果実はレモンのような酸味があり、サラダ、魚料理、肉料理に使われています。中東料理で有名なひよこ豆で作られたフムス、ケバブやライスの風味付けにも使われています。sumacは、ミックススパイスのred za'atar、dakkahにも含まれています。北米の先住民達のあいだでは、果実で作られたコーディアルが親しまれてきました。
抗酸化作用がとても強く、夏の暑さなどで疲れているときにお勧めのハーブです。
砂漠のトリュフ Kamā' - 2014.06.09 Mon


写真はwikiより
砂漠のトリュフ Kamā'(アラビア語)
学名 Terfezia spp
英名 Desert truffle
科名 Terfeziaceae
日本ではあまり知られてないですが、砂漠でトリュフが育ちます。
地中海エリア、北アフリカ、中東などで生育。特にシリアとリビアの
砂漠でこのトリュフは豊富に育ちます。
呼び名は方言により様々ですが、サウジアラビアではKamā'、faq'h、
クウェートではfagga、モロッコ、砂漠の民ベドウィンたちからは
terfasと呼ばれています。私はモロッコの市場でこのトリュフを見か
けました。イタリアなどヨーロッパ圏で採取される森のトリュフよりも
風味が落ちるので比較的安価で手に入れることができます。砂漠
のトリュフにも黒トリュフと白トリュフがあり、一般的に白トリュフ
のほうが高価で取引されています。炭水化物、タンパク質、カリウ
ム、リン、ビタミンC、鉄を含みます。乾燥したロバの糞のようだと
もいわれたりもします。サウジアラビアではラム肉や牛肉と煮込ん
でシチューにして古くから親しまれています。また、砂漠の民ベド
ウィンたちは、性ホルモンの調整、目の疾患を治すためにこのトリ
ュフを用いてきました。